映画版「ヒルビリー・エレジー」
- ホームページ管理人
- 2024年7月25日
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共和党のトランプ前大統領が、J・D・ヴァンスを副大統領候補に指名してから、やおらヴァンス氏の回顧録「ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち」が注目を浴びました。
私も読んでみたいと思ったのですが、文庫で3,300円、キンドルでも1,320円でした。文庫で三千円越えは高すぎですし、キンドルは導入しておらず、よく分からないので躊躇しています。そうしたらネットフリックスで映画化されていることが分かったので視聴してみました。
「ヒルビリー」とは、丘陵地帯の雄、という意味で、意訳すると「田舎者」だそうです。アメリカの、かつて製造業で栄えた地域で、製造業の衰退により稼働停止した工場などの存在する、いわゆるラストベルト(Rust Belt、錆びた一帯)に住む白人層を指すようです。映画版ではヴァンスの家族のドラマ部分に焦点が当てられており、その地域一帯に住む人々の背景事情や心情にはほとんど焦点が当てられていません。映画の冒頭、わずかに稼働停止していると思われる巨大な工場が画面に映し出されるだけです。
2時間の映画なので仕方がないですが、本の代わりに映画を見るだけでは情報量が少なすぎ、一番大事な情報が得られませんので知識欲はほとんど満たされません。映画だけを見るよりも、本を読んで映画も見たくなったら見る、というアプローチが本作については適切かと思います。
最初にトランプ大統領が誕生した頃、私は白人達の怒りがどういうものなのか、恥ずかしながらよく分かっていませんでした。が、この本はその疑問に明確に答えてくれると思います。
また、アメリカの繁栄から取り残されているのはラストベルトの白人達だけではなく、都市部で単純労働に従事している白人達もそうなのではないかと考えています。
映画「ジョーカー」がヒットしたのは、その裏付けであると思います。
米国株に投資をしていて米国の未来に興味があるという方は、読んでおいて損のない本だと思います。私は何らかの方法で読もうと思っております。
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