明治の日本を冒険「ふしぎの国のバード」
- ホームページ管理人
- 2024年4月2日
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原作者は実在したイギリス出身の探検家・イザベラバードで、漫画は佐々大河さんです。以下、ストーリー概要です。
明治11年(1878年)、イギリス出身の女性・イザベラバードは、東京から蝦夷地に向けて日本縦断の旅に出ます。通訳兼従者の伊藤鶴吉と共に、英米人では誰も踏破したことのないルートを通って、時には蚊やノミ、ダニと戦い、時には濁流にのまれそうになりながら、伊藤と力を併せて旅を続けます。
この漫画があまりに面白いので原作を読もうとしたら、本屋に原作の「日本奥地紀行」が無かったので仕方なく「朝鮮紀行」を買いました。イザベラバードは、日本を旅した後に朝鮮を旅しています。漫画がまだ連載中なので、ネタバレしないためにも結果的によかったと思います。
朝鮮紀行を読んでみると、イザベラバードは新しい風物を見て感じた事を書く、というよりは、客観的な事物を描写することに注力しているように感じました。写真や絵によって当時の風俗や光景を描写しており、それを見ると当時の現地の雰囲気が伝わってきます。当時の人々のイザベラバードに対する反応や、当時の世情に対して現地の人々がどう考えているかが書かれ、そしてその国に対するイザベラバードの見解が語られます。
おそらく「日本奥地紀行」もそのようなスタイルで書かれていると思うので、連載が完結したら原作を読んでみようと思います。
肝心の漫画ですが、旅をする中での伊藤とイザベラバードの交流など、ストーリー自体がとても面白いです。江戸の雰囲気を色濃く残す明治初期の風俗は、現代とは全く異なっており、例えば現代の浴場は男女別ですが、昔は混浴が当たり前にあったことなど、私にとっては思いもよらないことでした。
文章ではなく絵で当時の様子を見る事ができるととても分かりやすいですし、「朝鮮紀行」を読んだ感じだと、「日本奥地紀行」も少し読みにくいのでは、とも思いますので、明治初期の日本を冒険されたい方は、まずは漫画を手に取ってみてください。
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